花粉症

空中に飛散している植物の花粉と接触した結果体内に抗体を産生し、その後再び花粉に接触することで過剰な免疫反応(アレルギー反応)を起こす病態を花粉症といいます。IgE(免疫グロブリンE)と肥満細胞(マスト細胞)によるメカニズムが関与する、花粉を吸入性アレルゲンとする即時型のI型アレルギーの代表的な疾患です。

 

アレルギー性鼻炎(くしゃみ・鼻水・鼻ずまり)アレルギー性結膜炎(目のかゆみ・流涙)などの症状が合併します。症状の好発時期により通年性と季節性に分けられます。

アレルギー反応に関与するケミカルメディエイター
1.ヒスタミン

  • 知覚神経(三叉神経)を刺激してかゆみ・くしゃみ反射を誘発
  • 分泌中枢を刺激することで鼻粘膜の腺から鼻汁の分泌を増加

2.ロイコトリエン

  • 血管拡張・血管外へ水分漏出で粘膜が腫脹する。くしゃみ・鼻水・鼻ずまり・目のかゆみ・流涙・結膜炎が発現

3.PAF(血小板活性化因子)
4.トロンボキサンA2
5.プロスタグランジンD2

 

|花粉症の疫学

  • 日本国民の約30%が花粉症
  • 地域差  沖縄県や北海道はスギが極めて少ない
  • 男女差   一般に小児期 男>女 ・ 成人 男性<女性
  • 自然治癒率  約10−20%(臨床的に3シーズン連続して症状なし)

ダニ・アレルギーの多くは10歳以下で発症し、小児アレルギー性鼻炎の大部分はダニ・アレルギーであるといわれています。一方、季節性アレルギー性鼻炎の発症は20〜30歳に多くなっています。

花粉症の原因

空中に飛散している植物の花粉と接触した結果体内に抗体を産生し、その後再び花粉に接触することで過剰な免疫反応(アレルギー反応)を起こす病態を花粉症といいます。IgE(免疫グロブリンE)と肥満細胞(マスト細胞)によるメカニズムが関与する、花粉を吸入性アレルゲンとする即時型のI型アレルギーの代表的な疾患です。

 

アレルギー性鼻炎(くしゃみ・鼻水・鼻ずまり)アレルギー性結膜炎(目のかゆみ・流涙)などの症状が合併します。症状の好発時期により通年性と季節性に分けられます。

アレルギー反応に関与するケミカルメディエイター
1.ヒスタミン

  • 知覚神経(三叉神経)を刺激してかゆみ・くしゃみ反射を誘発
  • 分泌中枢を刺激することで鼻粘膜の腺から鼻汁の分泌を増加

2.ロイコトリエン

  • 血管拡張・血管外へ水分漏出で粘膜が腫脹する。くしゃみ・鼻水・鼻ずまり・目のかゆみ・流涙・結膜炎が発現

3.PAF(血小板活性化因子)
4.トロンボキサンA2
5.プロスタグランジンD2

 

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  • 日本国民の約30%が花粉症
  • 地域差  沖縄県や北海道はスギが極めて少ない
  • 男女差   一般に小児期 男>女 ・ 成人 男性<女性
  • 自然治癒率  約10−20%(臨床的に3シーズン連続して症状なし)

ダニ・アレルギーの多くは10歳以下で発症し、小児アレルギー性鼻炎の大部分はダニ・アレルギーであるといわれています。一方、季節性アレルギー性鼻炎の発症は20〜30歳に多くなっています。

花粉症の症状

通年性・季節性アレルギー性鼻炎に共通の症状には次のような症状があります。

 

くしゃみ・水性鼻漏・鼻閉・咽頭部・眼のかゆみ・異物感・流涙・頭痛・皮膚炎・喘息発作

 

花粉症の主な症状(一次症状)とそれから引き起こされる続発症状(二次症状)があります。

一般的症状(一次症状)

  • 花粉症の4大症状     くしゃみ・鼻水・鼻詰まり・目のかゆみ
  • 季節性アレルギー鼻炎   くしゃみ・鼻水・鼻詰まり
  • 季節性アレルギー結膜炎  目のかゆみ

耳鼻科領域においては、目のかゆみを除外したものを3大症状と呼んでいます

二次症状

  • 鼻詰まり ⇒ 味覚・嗅覚障害 ⇒ 副鼻腔炎・蓄膿症 ⇒ 頭痛・頭重感・中耳炎
  • 鼻水 ⇒ 咽喉頭違和感 ⇒ 咳・痰・鼻血
  • 目のかゆみ・異物感・流涙 ⇒ 細菌性結膜炎(目ヤニ)・アレルギー結膜炎
  • 多量の花粉を吸引 ⇒ アナフィラキシーショック ⇒ 血圧低下・意識障害
  • 多量の花粉に暴露 ⇒ アレルギー性皮膚炎

気管支喘息様の症状が出現することもあります。既に喘息患者である場合はその発作が重症化することもあります。鼻水・鼻つまりにより睡眠不足・集中力欠如・イライラ感・食欲不振等も生じ、うつ状態になるなど心理的影響を呈する場合もあります。

花粉症の検査と診断

花粉症の検査は次の3点が重要であり、そのための検査が行われます。

  • アレルゲンと症状との関連性を検証することが
  • 症状がアレルギー反応であることを証明すること
  • 原因となっているアレルゲンを特定すること

 

免疫グロブリンE(IgE)抗体検査(RAST・RIST)

RAST radioallergosorbent test (放射性アレルゲン吸着試験) 
個々のアレルゲンに対してのIgE測定

 

RIST radioimmunosorbent test (放射性免疫吸着試験)
血清中の総IgE測定・アトピーの重症度判定

これらの検査は血液中に存在する花粉に対するIgEの量を測定します。IgEがアレルゲンと反応すると、血液中の肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンが放出されます。この反応が鼻の粘膜・皮膚・気管支に起こると、アレルギー性鼻炎・アトピー性皮膚炎・気管支喘息を発症するのです。RAST法とは血液中のIgE抗体値を測定し、アトピー性皮膚炎の誘因として疑わしい抗原(アレルゲン)と血清を付き合わせ、実際にアレルギー反応の起こる物質を絞り込む事のできる検査です。主に花粉・卵・動物のふけ・牛乳・ダニ・ハウスダストなどを検査します。数値が高い程そのアレルゲンに感作され、アレルギー反応が起こりやすいと言えます。一方RISTでは、血液中の全てのIgEの量を定量します。一般的にアレルギーの重症度と比例致します。

 

皮膚テスト(プリック検査)

プリックテストは <スクラッチテスト> とも呼ばれる試験法です。テスト開始前に、候補となるアレルゲン(ダニ・ハウスダスト・卵・杉花粉など)を溶かした液体(抗原液)を用意します。前腕屈側の皮膚をアルコール綿で清拭し乾燥後に、皮膚の複数の箇所にわずかに血液がにじむ程度に注射針や木綿針などを刺してから、準備しておいたアレルゲンを含んだ抗原液をそれぞれの場所に1滴ずつ滴下します。1〜2分したら、脱脂綿で抗原液を混ざらないようにして吸い取ります。
 15〜20分後に、抗原液を滴下した場所ごとに、反応の強さ、膨疹や発赤の大きさを測定します。特定のアレルゲンの抗原液を滴下した場所での発赤や膨疹の大きさなどから、どのアレルゲンが原因となっているか判定します。

発赤15mm以上の場合・4〜7mm以上の場合に該当アレルゲンに対して陽性と判定

 

メリット
簡便である
テスト自体によるショックなどの全身症状を起こす危険も少ない

 

ディメリット
皮内テストより感度は劣る

 

鼻誘発テスト

アレルゲンを染み込ませた紙のディスクを鼻粘膜にのせて症状を誘発させアレルゲンを特定する検査です。

 

血中・鼻水中好酸球検査

一般的なのは鼻汁好酸球検査です。アレルギー反応の際にアレルギー特有の好酸球という白血球が鼻汁中に増加します。患者の鼻汁を採取し染色法によって確認します。これによってアレルギー症状であることがほぼ証明されます。

テスト前に患者が薬剤を使用していると正しい反応・結果が得られません。花粉症の症状があっても薬剤の使用を数日以上中止する必要があります。シーズン以外での検査施行が推奨されています。(薬剤を用いていない初診患者であれば適用となります)。

花粉症の治療

花粉症の治療は目的や方法により分類できます。

対症療法と根治療法

  • 対症療法   一般に花粉症の各症状を抑える  薬物療法・レーザー療法
  • 根治療法   花粉症そのものの治癒を目指す  減感作・免疫療法

投与期における分類

  • 初期治療(初期療法) 予防・季節前投与 症状発現前から予防的に薬を服用
  • 保存的治療(維持療法) 症状発現後も良好なコントロールを維持
  • 導入療法    症状増悪時にそれを抑え込む治療

スギ花粉症の飛散開始時期の予測を基に、その2〜4週間程度前に受診し投薬を開始しましょう。効果の軽い薬も毎日服用していると、薬効が蓄積してアレルギー症状が軽度で、かつ副作用も少なくて済みます。

 

|薬物療法(対症療法)

 

一般的に花粉症の薬物療法には次の様な方法があります。

 

抗アレルギー薬・ステロイド・Th2活性阻害薬・自律神経作用薬・漢方・ハーブ

 

抗アレルギー薬

抗アレルギー剤には次2つの薬物作用があります。

1.抗ヒスタミン作用
2.ケミカルメディエーター遊離抑制作用

 

1.抗ヒスタミン作用

 

肥満細胞から遊離したヒスタミンは、神経や組織にあるレセプター(受容体)に結合しアレルギー反応が起きます。そのレセプターにヒスタミンが結合するのを邪魔することによりアレルギー反応を抑える薬剤です。レセプターの活性を落とす作用があります。一般に即効性があります。

遊離された後のケミカルメディエーターの作用を阻害する薬剤(抗ケミカルメディエーター薬・受容体拮抗薬)

  • 抗ヒスタミン薬
  • 抗プロスタグランジン薬
  • 抗トロンボキサン薬
  • 抗ロイコトリエン薬

 

2.ケミカルメディエーター遊離抑制作用

 

肥満細胞からのケミカルメディエーター(化学伝達物質)の遊離を抑えることによりアレルギー反応を起こしずらくさせます。

 

 

 第一世代抗ヒスタミン薬(抗ヒスタミン薬)   

 

抗ヒスタミン作用のみ ケミカルメディエーター遊離抑制作用なし

  • メリット    服用後短時間(約数十分)で効果発現
  • ディメリット  抗コリン作用あり   副作用として 口渇感・眠気口

代表的な第一世代抗ヒスタミン薬(抗ヒスタミン薬)

  • マレイン酸クロルフェニラミン
  • d-マレイン酸クロルフェニラミン
  • 塩酸ジフェンヒドラミン
  • マレイン酸カルビノキサミン(シベロン)
  • フマル酸クレマスチン等

 

 第二世代抗ヒスタミン薬(ケミカルメディエーター遊離抑制薬・肥満細胞安定薬)

 

抗ヒスタミン作用+ケミカルメディエーター遊離抑制作用あり

  • メリット   副作用少ない・予防投与も可能
  • ディメリット 薬効発現まで数日かかる(予防的投与を推奨)

第二世代抗ヒスタミン薬(内服)

  • フマル酸ケトチフェン
  • 塩酸アゼラスチン
  • オキサトミド
  • メキタジン
  • フマル酸エメダスチン
  • 塩酸エピナスチン、エバスチン
  • 塩酸セチリジン (Cetirizine hydrochloride)
  • ベシル酸ベポタスチン
  • 塩酸フェキソフェナジン
  • 塩酸オロパタジン
  • ロラタジン (Loratadine)

 

第二世代抗ヒスタミン薬(点鼻・点眼)

  • 塩酸レボカバスチン

 

その他のケミカルメディエーター遊離抑制薬

ケミカルメディエーター遊離抑制薬は点鼻薬・点眼薬として処方されることもあります。

  • ケミカルメディエーター遊離抑制薬(内服)トラニラスト・ペミロラストカリウム
  • ケミカルメディエーター遊離抑制薬(点鼻・点眼)クロモグリグ酸ナトリウム

 

ステロイド薬

花粉症においては主に重症例に対する抗炎症作用を期待して用いられます。抗ヒスタミン薬・ケミカルメディエーター遊離抑制薬で治療困難なケースに頓用または短期間のみ投薬されます。

メリット

  • ステロイド薬は、ほとんどのアレルギー・炎症反応を抑制

ディメリット

  • 効果が出るまで1日程度かかる
  • 長期投与できない
  • 長期投与した場合重篤な副作用あり(浮腫・骨粗しょう症・副腎皮質機能不全など)
  • ステロイド剤(内服) - ベタメタゾン・マレイン酸クロルフェニラミン配合剤、プレドニゾロン等
  • ステロイド剤(点鼻) - デキサメタゾンシペシル酸エステル、プロピオン酸ベクロメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン等
  • ステロイド剤(点眼) - フルオロメトロン等
  • ステロイド剤(デポ注射) - トリアムシノロンアセトニド(ケナコルトA等)、酢酸メチルプレドニゾロン(デポ・メドロール等)等

ステロイド点鼻薬
メリット

  • 効果発現が早い  局所に作用・体内ですばやく分解
  • 副作用少ない
  • 遅発相による鼻詰まりに効果的

ディメリット

  • 副作用  鼻血が出やすくなる

 

 

院長のひとり言  ストレス・疲労・酷暑が原因で、一度全身性のじんま疹・痒疹になったことがあります。あらゆる抗アレルギー剤を内服・外用・点滴で自己治療しましたが約1ケ月改善しませんでした。最終手段としてプレドニン60mgを一日4回程度に分け内服してなんとか抑え込みました。痒みがこんなに辛いものかと経験したのはこの時初めてでした。痒さで気が狂いそうになりました。

 

Th2活性阻害薬

リンパ球の中にヘルパーT細胞という細胞があり、それは更に Th1細胞 と Th2細胞 に分類されます。アレルギー反応は、このTh2が活性化し、Th2>Th1 の状況になっている時に起こりやすいのです。花粉症では、Th2細胞活性の亢進・サイトカインの中のIL−4・IL−5(アレルギー症状を誘発するもの)の産生の増加しています。Th2活性阻害薬(内服薬)は、このTh2の活性を抑制し、Th1・Th2のバランスを整えることによりアレルギーの治療を行う薬です。

  • Th2細胞の活性を低下
  • IL-4・IL-5の産生を抑制

代表的なTh2活性阻害薬  IPD   

  • アトピー性皮膚炎や気管支喘息でも使用
  • 即効性はなく、効果が現れるのに数週間ほどの時間がかかる

 

自律神経作用薬(血管収縮剤・交感神経刺激薬)

鼻水・鼻詰まりが強い場合、鼻粘膜の血管を収縮させる必要があります。自律神経の内の交感神経 α(アルファ)レセプター を刺激し強く血管を収縮させ症状を改善します。

血管収縮剤(点鼻) - 硝酸ナファゾリン・塩酸トラマゾリン等
副交感神経遮断薬である抗コリン薬はエアゾール剤の関係で製造を中止しています

 

漢方薬による治療

花粉症をはじめとするアレルギーに対し漢方薬を使用するケースもあります。抗ヒスタミン薬などと比較すると薬効はややマイルドで、効果発現が遅い経口にあります。患者様によって合う・合わないがありますので、一度試してみるのもよいでしょう。

頓服の対症薬として
小青竜湯・葛根湯・柴朴湯・小柴胡湯・荊芥連翹湯・麻黄附子細辛湯 など

 

対症薬を飲む前あるいは同時服用・基礎体質強化として
補中益気湯・六君子湯・人参湯・帰脾湯 など

漢方薬の副作用

  • 小青竜湯や葛根湯に含有されるマオウは⇒ 体質や服用量により動悸や血圧上昇
  • カンゾウ ⇒ 偽性アルドステロン症(低カリウム症状が出る)
  • ジオウ・ダイオウ ⇒下痢
  • 柴胡 ⇒ 血流や体温の低下 衰弱した重病患者の合併症増発

虚弱体質の人が小柴胡湯服用後冬山に行くと、消炎作用が強いため凍えて動けなくなる可能性もあります。この場合はせめて柴胡桂枝湯などに処方変更すべきです。

 

ハーブによる緩和

 

ハーブによる発症抑制、緩和作用が注目されています。

  • ネトル  抗アレルギー作用
  • エルダーフラワー(ニワトコ・Elder flower) 抗ウイルス効果
  • エキナセア 免疫力を強化
  • ペパーミント 鼻通りを良くする
  • レモンバーム 鼻の粘膜に効く
  • カモミール  鼻炎に効果の高い
  • ユーカリ  殺菌力で知られる
  • ブルーマロウ(ウスベニアオイ・Malva sylvestris) 気管支炎に良いとされる
  • アイブライト(コゴメグサ・Eyebright) 目の粘膜を強くする

いずれも健康茶の類でステロイド剤のような強力性や漢方薬ほどの薬用性・即効性はないですが花粉のシーズン中の常用茶として注目されています。

 

|減感作療法(アレルゲン免疫療法)

 

花粉症の確実な根治療法はまだ確立されておらず、アレルゲン免疫療法(減感作療法)が最も根治療法に近いといわれています。広く免疫療法とも呼ばれ、広義では変調療法ともいわれています。一般的には下記の2種の抗原特異的アレルゲン免疫療法があります。

  • 皮下投与による減感作療法
  • 経口投与による舌下減感作療法

 

皮下投与による減感作療法

原因となる花粉の成分を少量ずつ繰り返し注射して、体を慣らす方法があります。初めの半年〜1年間は最低週1回ずつ、その後2年間ほどは4週間に1回程度の注射を続ける必要があります。中断した場合は初めからやり直さなければなりません。花粉症のアレルゲン免疫療法は花粉シーズン前から開始すると有効性が高くなります。

メリット

  • 薬物療法とは異なり、アレルゲン免疫療法は治療終了後もアレルギー防止効果が持続
  • 患者によっては数年 〜 十数年後に同一または異なる花粉に再感作する可能性あり

ディメリット

  • 毎週〜月1回程度の通院治療が必要
  • 完全な効果を得るにはに数年程度継続する必要

 

舌下免疫療法

ハンドスプレー式の容器に薄めた花粉エキスを入れ一日一回口の中にスプレーする治療法です。最初の2週間は専用のスプレーで少しずつ量を増やしていき、3週間目から専用のボトルで一定の量を服用し続けます。

メリット

  • 従来の減感作療法より簡便

ディメリット

  • 治療期間が3年以上と長い事
  • 有効性低い 改善例は70%

2014年10月より保険適用となっています。舌下減感化療法 とも呼ばれています。

 

|レーザー手術

 

鼻内部のアレルギー症状をおこす部分の粘膜にレーザー光線を照射して焼灼し、その部位を変質させることで鼻水・鼻づまりを抑える治療法です。原則的には鼻水・鼻詰まりを改善します。

メリット

  • 効果の持続性  数か月〜2年程度
  • 予防的治療が可能  一般的にはシーズンの1 - 2か月前に予防的に行う

ディメリット

  • 合併症として鼻水 レーザー照射後数日は、照射部位から鼻水が出る可能性あり
  • 個人差あり
  • 目の症状には効果はない

レーザーと同様な原理で、最近は鼻粘膜に対する超音波メスによる処置や、高周波電流を使った鼻の処置が薬剤の塗布によって鼻粘膜を化学的に焼く方法も行われています

 

|セルフケア   抗原の回避と除去(原因療法)

 

花粉症はアレルゲンと接触した時にのみ発現します。アレルゲンとの接触が持続すれば抗体値も上がり症状も増悪します。接触を断つことが基も効果的な対策です。症状出現前から予防的ケアを開始するべきです。すなわち自分で行う初期治療です。

 

外出時にゴーグルやマスクを着用

マスクは隙間を作らず花粉症の侵入を防止します。乾燥・低温から鼻粘膜を保護します。シーズン前から(発症前から)の着用しましょう。ゴーグルも目への花粉の侵入防止には有効です。メガネだけでも効果ありです。

 

室内に花粉を持ち込まない

花粉の付着しにくい上着を着用したり、帰宅時に玄関の外で花粉を落としてから入室するなどの対策も有効です。長時間窓を開ける、洗濯物や布団を屋外に干すことも避けましょう。それらを取り込む時にはたく・ブラシではらう・掃除機で吸い取りましょう。同居の方にも協力していただきましょう。

 

掃 除

ブロックしても花粉は屋内に侵入します。床の花粉を舞い上げないよう、掃除機ではなく濡れぞうきんによる拭き掃除がよいでしょう。

 

空気清浄機・清浄機能のあるエアコン

室内に浮遊している花粉を極力除去しましょう。空気清浄機は風量の豊富なものを選択し、花粉が落下する前に吸い取りましょう。

 

加湿器

浮遊中の花粉を湿らせ重くし落下を早めるのに有効です。高湿度の環境はを鼻・咽頭粘膜のためもなります。ただし高湿度過ぎるとダニ・カビが増加しますので一般に湿度50%程度が適当です。濡れたタオルを室内干しするのも効果があります。

 

転地療養

スギに関していえば、沖縄諸島・奄美群島・小笠原諸島・札幌以北の北海道では花粉の飛散量が少ないです。またスギは日本・中国の一部にしかありません。花粉症のシーズンに可能でればこの様な地域で過ごすのも治療のひとつです。ただしヒノキ科の針葉樹は日本国外にもあり、その地域ではスギ花粉症患者様でも症状が起こる可能性があります。

 

外出時間や窓を開けての掃除をする時間等を考慮

地域により花粉飛散量が多い時間なども異なります。

  • 夜間 - 早朝は少ない
  • 晴天・気温が高く・湿度の低い・風のある日は多い
  • 雨の日であれば飛散量は少ない

状況を見て外出や窓の開閉を考慮しましょう。

 

原因植物自体を排除

自宅に生えたキク科・イネ科植物などがアレルゲンの場合には伐採しましょう。

 

生活の整備

不規則な生活リズム・睡眠不足・過労・精神的ストレス などは自律神経(交感・副交感神経)のアンバランを招きアレルギー症状を悪化させます。高タンパク・高脂肪の食生活とアレルギーの関連も指摘されており食事内容の見直してみましょう。

 

禁 酒

飲酒は血管を広げて鼻水を増やします。極力飲酒は避けましょう

 

鼻と目の洗浄

鼻洗浄・目の洗浄のやりすぎに注意しましょう。洗浄に用いる生理食塩水は33度程度に温めるとよいでしょう。水道水での鼻洗浄は粘膜上の繊毛が障害されるので避けなくてはいけません。

 

局所温熱療法

温かいスチームを吸入する治療法です。効果はありますが弱めです。薬剤を使用しないので妊娠・授乳期の女性には第一選択となります。スチームの温度は38〜43度程度で1日数回の吸引をおすすめ致します。蒸しタオルなどを顔にあてて湯気を吸入してもよいでしょう。

 

局所冷罨法

目のかゆみ対し冷やしたタオルを当てる治療法です。目の症状はドライアイの患者様に多いのでその対策にもなります。原則的にコンタクトレンズは使用せず、使う場合はレンズの洗浄を確実に行うか、1日使い捨てタイプの使用が推奨されています。

 

アレルギー日記

アレルギー日記を記録するとその原因を検索できます。薬剤効果を確認できます。医師の協力があれば治療計画に役立てることもできます。

田島クリニック

〒231-0023 横浜市中区山下町118-1 エトワール山下1F
TEL 045(264)8332
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がん・悪性腫瘍
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肺がん
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胃がん
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大腸がん
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乳がん
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前立腺がん
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気管支喘息
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アレルギー
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甲状腺疾患・ホルモンの病気
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貧血
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小児感染症
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突発性発疹
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麻疹(はしか)
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風疹(ふうしん)
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水痘(みずぼうそう)
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おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
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溶連菌感染症
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ヘルパンギーナ
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手足口病
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伝染性単核球症
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伝染性紅斑
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RSウイルス感染症
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インフルエンザ
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小児呼吸器疾患
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小児消化器疾患
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小児皮膚疾患
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みずいぼ
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小児整形外科疾患
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アトピー性皮膚炎
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じんま疹 Uriticaria
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痒疹
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足白癬(水虫)
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爪白癬
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尋常性疣贅
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